もともとは、病気や怪我からの全快を祝う習慣でしたが、最近では、お見舞いのお返しという意味が強くなった『快気祝い』。
通院や入院したときにいただいたお見舞いに対するお礼と、無事退院したこと・病気や怪我が治ったことの報告をする目的があります。
快気祝いを贈るのが初めての場合、いつ贈るのか、相場はどれくらいか?など分からないこともたくさんあると思います。
そこでこの記事では、快気祝いを贈るときのマナーや、贈り物の相場・選び方についてご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
快気祝いのマナー
快気祝いのタイミングや相場などを紹介します。
快気祝いを贈るタイミング
快気祝いを贈るタイミングは、退院して体力が回復する期間を考えて、10日~2.3週間の間が一般的です。
でも、あなたの体調が一番大事。
まだ本調子でなかったり、気分が沈んでいるときなどに無理して贈る必要はありません。
元気になったタイミングで準備するか、ご家族に手伝ってもらって手配しても良いでしょう。
また、
退院の目処がつかず、入院が長引きそう。
退院したけど、病気は治っていない。
だけど、気になるので早くお返ししてしまいたい!という場合もあるかと思います。
その場合は、入院中・闘病中でも『御見舞御礼』『御礼』としてお返しを贈る方もいます。
快気祝いの相場
快気祝いはお見舞いのお返しです。
いただいたお見舞いの1/3~1/2くらいの金額が相場。
身内など親しい人から「治療費用の足しにして」と高額のお見舞金をいただいた場合は、必ずしも相場通りにお返しする必要はありません。
のしや水引き
病気を繰り返さないように、という意味を込めて、紅白結び切りの水切りのついた熨斗紙を使います。
表書きの上段は、状況に応じて使い分けましょう。
- 全快したとき・・・『全快祝』
- 退院したけどまだ全快ではないとき・・・『快気祝』
- 入院が長引きそうだけどお礼したいとき・・・『御礼』『御見舞御礼』
下段は贈り主(入院・治療していた人)の氏名を書きます。
贈り物の選び方
快気祝いの贈り物の内容には意味があります。
- 消耗品・消えもの・・・病気が残らないように
- 食べ物・お菓子・・・・病気を食う(病気に勝つ)
- お風呂・洗面周り・・・病気を洗い流す
これらの意味を考えながら品物を選びましょう。
消耗品
洗濯用洗剤・入浴剤・石鹸・タオルなどは、消耗品であり洗い流すものでもあるため、快気祝いとして人気。
最近では今治タオルが『今、治る』と読めるため、定番になっています。
普段から使うものなので、いつも買うものよりワンランク上のものが贈り物として喜ばれます。
食品
食品で贈り物として定番なのは、お菓子の詰め合わせ、調味料セットなど。
日持ちして小分けになっているものだと、食べきれなかったり好みでなかったりした場合でも、お裾分けできるので、相手の負担になりません。
高級ホテルのスープ缶セットやレトルトカレーセットなどは、普段の食卓をすこしリッチにしてくれますし、非常時の保存食にもなるのでおすすめ。
洗うもの
洗うものの消耗品では洗濯用洗剤・食器用洗剤・入浴剤・石鹸などが定番。
シャンプーや洗顔料などは、体質によって使えないことがあるので避けましょう。
残る物としては、スポンジやタオルなどの実用品が、たくさん貰っても困らないものです。品質重視で選びましょう。
快気祝いにNGな贈り物
現金やギフトカードなど、お金として使うものは控えましょう。
お見舞いで現金をいただいたのに、同じ【お金】を返すのは失礼にあたります。
また、目上の人に現金を贈るのも「生活の足しにしてください」という意味があるので失礼に。
お見舞いのときは、「治療費など入り用だから足しにしてください」という意味が込められていたので、現金を贈るのが一般的でした。
病院の関係者へのお礼はどうする?
退院時には、お世話になったお医者さんや看護士さんにもお礼をしたいですよね。
しかし最近は、トラブルを避けるため、患者さんからの品物を受け取ってはいけないという方針の病院がほとんど。
とくに大きな病院ではお断りされてしまいます。
家族経営の小さな医院などであれば、お菓子程度なら受け取ってもらえる可能性はありますが、断られたらしつこくしないで引き取りましょう。
その場のお礼の言葉だけで十分、お医者さんも看護士さんも嬉しいものです。品物ではなく、お礼のお手紙を書いて送ると、より感謝の気持ちが伝わるでしょう。
退院を願ってくれた方々に幸せのお裾分けを
快気祝いのマナーと贈り物の選び方について紹介してきました。
快気祝いを贈れることは本当に喜ばしいことです。
自分の退院・健康を願ってくれた方々に、今度は彼らの今後の健康を願って感謝の気持ちを贈りたいですね。