一年間お世話になった人へ、年末のご挨拶をしましょう。
挨拶文と一緒に品物をお贈りするのが『お歳暮』です。
子供の頃、12月になると親宛てにギフトが届くのを見ていた方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ自分が贈る年齢になったとき、一体どの範囲まで贈ればいいのか?相場や品物の選び方など、迷ってしまいますよね。
そこでこの記事では、お歳暮に関するマナーについて解説していきたいと思います。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
お歳暮とは
お歳暮とは、お世話になった人(とくに目上の方)への年末の挨拶のことです。
「一年間、大変お世話になりました」
「末永くよろしくお願いします」
「良いお年をお迎えください」
などの挨拶文とともに、ギフトを贈ります。
お歳暮と似たものに『お中元』があります。
お中元は夏に贈るギフトですが、お中元を出した相手にはお歳暮も贈るのがマナー。
お中元だけ贈るのはNGで、どちらか一方だけ贈りたい場合は、一年のお礼の気持ちを込めたお歳暮を贈ります。
そして、お歳暮は毎年贈るものです。何年にも渡って末永くお付き合いしたい方を選んで贈ると良いでしょう。
挨拶するということが大事なので、品物を贈るだけではいけません。必ず挨拶文を添えましょう。
お歳暮を郵送・宅配する場合は、先に、送り状を出しておくか、電話を入れて、一年の挨拶とお歳暮をお送りしたということを伝えます。
手紙がより丁寧ですが、はがきはダメというわけではありません。感謝の挨拶を記しましょう。
お歳暮を贈る時期
12月初旬~20日が一般的。遅くても、年末の準備で慌ただしくなり始める25日くらいまでには届くようにしましょう。
例外として、家族みんなで食べるものや海鮮・生ものなど、年越しとお正月に食べるようなギフトは、年末ぎりぎりに届くようにします。
年末年始は旅行に出かけている家庭も多いので、送る前に必ず先方に確認をしましょう。
お歳暮の時期を過ぎてしまったら、お年賀や寒中見舞いとして贈っても構いません。
- お年賀・・・1月1日~7日(どちらかが喪中の場合は控える)
- 寒中見舞い・・・1月8日~2月4日
お歳暮の相場
お歳暮の相場は5,000~10,000円程度。
お中元は半年間のお礼なのに対して、お歳暮は1年間のお礼なので、お中元よりも高めの金額を設定しましょう。
家族や友人へ、カジュアルな挨拶として贈る場合は3,000くらいでもOKです。
熨斗・水引き
紅白蝶結びの水引きのついた熨斗紙を掛けます。
表書きは『御歳暮』。
お歳暮の選び方
感謝している相手に贈るのですから、喜んでもらえる品物を選びたいですね。
相手に合わせて選ぶ
家族構成や、相手の好みを考慮して選びましょう。
家族構成を考慮して選ぶ
単身者
単身者に贈る場合は、一人で食べきれるものや、生活に必要な実用品などがおすすめです。
年末年始に帰省する可能性があるので、食べ物を贈るのであれば日持ちするものを選びましょう。
夫婦2人家族
子どもが独立するなどして夫婦だけの家庭には、2人で楽しめるものがおすすめです。
お酒好きな方なら、好みの銘柄のものや、好きなお酒に合うおつまみなど。
子どもやお年寄りがいる家庭
子どもやお年寄りがいる家庭には、子どもが苦手な「味に癖のあるもの」や、お年寄りが苦手な「固いもの」などは避け、家族みんなで食べられるものを選びましょう。
取引先など会社に贈る
ご家庭ではなく会社に贈る場合は、部署のメンバーで分けられるものを選びます。
小分けになったスイーツが定番。
年末に居酒屋ではなく社内で忘年会や打ち上げをするところもあるので、それが分かっている場合は、ビールや調理不要のおつまみも喜ばれます。
好みに合わせて選ぶ
贈る相手の好みが分かっている場合は、家族構成を考慮した上で、好みに合うものを選ぶと良いですね。
季節感のあるものを選ぶ
せっかく贈る季節の挨拶なので、季節感のある品物を選んでみてはいかがでしょうか。
- 冬の味覚
- おせちに使えるもの
- 正月に家族団らんで食べれるもの
などがおすすめです。
消えものの定番品を選ぶ
相手の家族構成や好みが分からない場合は、形の残らない「消えもの」を選ぶのが無難。
調味料・洗剤・入浴剤などは実用的で、好みがあまり分かれないので人気です。
喪中の場合のお歳暮はどうする?
お歳暮はお祝いではないので、どちらが喪中でも贈ることができます。
ただし、忌明け前に贈るのは避けましょう。お歳暮の時期が過ぎてしまう場合は、寒中見舞いとして贈ります。
のしと紅白の水引きは避け、白無地の紙を掛けます。
お返しはどうする?
お歳暮は基本的にお返しは不要です。
お歳暮をいただいたときは、届いたらすぐにお礼の電話を入れましょう。お礼状でもOK。
高価すぎるものをいただいたときや、対等な立場の場合など、どうしてもお返ししたい場合は、寒中見舞いとして同額程度の品物を贈っても構いません。
お歳暮は相手のライフスタイルを考慮して
お歳暮のマナーについて紹介してきました。
年末年始は帰省や旅行など、家を空ける人も多いので、冷蔵庫で保存できるものや日持ちするものが好まれます。
忙しい年の瀬に贈るギフトですから、お相手の状況を考慮して、お手を煩わせない形で贈りたいですね。