地震・台風・豪雨…災害とは切っても切り離せない日本。
もし身近に災害に遭ってしまったしまった方がいたら、何か助けになってあげられることはないかな、という気持ちになりますよね。
被災者への直接的な支援となるものに『災害見舞い』があります。
募金や義援金は直接その人や地域に届くか分かりませんが、災害見舞いは直接、災害時・災害後の生活に役立ててもらうことができます。
しかし、災害時は精神的にも非常にナーバスになります。お見舞の贈り方やマナー次第では、相手を傷つけてしまう可能性も。
そこでこの記事では、災害見舞いのマナーについて解説していきたいと思います。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
災害見舞いを送るタイミング
災害直後は、気が動転して冷静な判断ができなかったり、本当に必要なものが分からないこともあります。
また、お見舞を贈るにも、交通が乱れていたり運送がストップしている可能性も。
正確な状況が分からないまま大勢がお見舞のためにその地域に集まると、騒動になったり、思わぬ二次被害が発生することにもつながりかねません。
災害見舞いを送るタイミングは、災害の状況が落ち着いてからが良いでしょう。
避難所から自宅に戻って、これから生活を立て直そうという頃に、お見舞金や品物を贈ります。
お見舞金よりも、早急に物資が必要な場合もある
大災害でライフラインや物流がストップしてしまっているときは、今必要な食料や衣料、日用品が足りていないかも知れません。
お見舞を贈るタイミング以前に、今、必要なものが欲しい状況です。
被災者と連絡が取れる場合は、必要なものを聞いて、届けます。
一人一人がそれぞれ行動すると混雑につながったり、地域や避難所の方々に迷惑になったりします。
家族・親戚、友人や職場の人など支援したい人たちからもカンパを集め、なるべく大きい単位の物資やお見舞を代表者少人数で届けると良いでしょう。
お見舞の相場
お見舞の相場は、関係性や被害状況によっても変わります。参考までに。
- 家族・・・10,000~50,000円
- 親戚・・・5,000~30,000円
- 友人・知人・・・5,000~10,000円
- 仕事関係・・・3,000~10,000円
- ご近所さん・・・3,000~10,000円
お見舞金の包み方
お見舞には熨斗・水引きは不要です。白い封筒や無地の掛け紙を使用します。
表書きは『御見舞』。
お祝いではないので、旧札を使うのがマナーです。
4・6・9など縁起の悪い金額にならないよう配慮しましょう。
お見舞品の選び方
災害見舞いには、生活再建に必要なものを、災害の種類や状況に合わせて選ぶと良いでしょう。
浸水や火災なら、屋内外の掃除や大量の衣服・布製品の洗濯が必要になります。
洗剤・掃除用品はいくらあっても困りません。
服や家財道具などが使えなくなっている場合は買い替えが必要になってきます。
欲しいものを聞いて贈るか、現金を包みましょう。
明るい気分になれるように、明るい色のお花や可愛いスイーツなどを贈ろうと考える方もいらっしゃるかも知れません。
しかし、場合によっては『元気の押し売り』『今はそんな状況じゃない』と気を悪くされることもあり得ます。
被害状況や本人との関係性、精神状態なども考慮して細心の注意を払いましょう。
勝手に判断せず、必要なものを聞くのが一番です。
お見舞を贈るときの注意点
お見舞を送るときや、持参する場合に気を付けた方がよい点をご紹介します。
余裕がないときに訪問しない
災害直後など、精神的に余裕がないときに伺うことは、関係性によっては負担になってしまう可能性があります。
電話で状況を聞くなどして、伺っても大丈夫か確認しましょう。
迷惑になる時間帯に訪問しない
早朝や夜遅く、また、食料の配給がある時間帯などは、迷惑になります。
状況によって変わりますが、ご飯どきを避けて、13時~16時の間が無難です。
必要のないものを贈らない
災害直後、よりコンパクトな生活をしなければいけないときに、必要のないものを贈ると、相手の生活を圧迫してしまいます。
のちのち必要になるであろうものよりも、今必要なものを贈るようにしましょう。
少額だけ贈ることは避ける
相場の範囲内だからと言って、3,000円や5,000円だけ持ってお見舞に伺うのは控えた方がいいかも知れません。
お見舞の気持ちは嬉しいでしょうが、一人一人がそれぞれ少額のお見舞を持って押しかけると、その地域全体の混雑につながってしまい、復旧作業を滞らせることにもなりかねません。
なるべく多くの支援を集め、代表者が届けるようにしましょう。
忌み言葉や思いやりのない言葉をかけない
お見舞に伺ってお話する際に、相手を傷付けないように配慮する必要があります。
まず、具体的な被害状況や損害は聞いてはいけません。
本人から話し始めた場合は仕方ないですが、興味本位で傷をえぐるようなことは聞かないのが思いやりです。
手伝えることはないか、他に必要なものはないかなどを訪ねるようにしましょう。
災害見舞いは思いやり最優先で
災害見舞いのマナーについてご紹介してきました。
被災者はとてもナーバスな状態かも知れません。訪問の仕方や会話内容にも細心の注意を払いましょう。
お見舞に伺うことで、気分転換になって、元気を取り戻す活力になると良いですね。