お盆は一年に一回、亡くなった方があの世からこの世に帰ってくるくる時期ですが、初盆は忌明け後初めてのお盆なので、作法や過ごし方が普段のお盆とは異なります。
初盆では、家族だけでなく、親族・友人・知人も招いて法要を行います。
招かれた側も、正しいマナーで仏様をお迎えしたいですね。
そこでこの記事では、初盆に招かれたときのマナーについて解説しています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
初盆(はつぼん)・新盆(にいぼん)とは
初盆とは、亡くなった日から49日を過ぎて(忌明け)から最初に来るお盆のこと。新盆と言う地域もあります。
お盆の時期にまだ忌明けを迎えていない場合は、翌年のお盆が初盆になります。
亡くなって最初の里帰りということで、法要を行い盛大にお迎えするという意味があります。
初盆法要には家族以外の親しい人も招待することが多く、お葬式に参列された方には案内状が届くかも知れませんね。身内だけで行う場合もあります。
法要に招待されたら、お香典やお供物を用意して参列しましょう。
香典のマナー
お通夜・お葬式同様に、初盆でも香典を用意します。
香典の相場
故人やご遺族との関係性や地域の慣習にもよりますが、一般的な相場を紹介します。
- 親・・・30,000~50,000円
- 親族・・・5,000~30,000円
- 友人・知人・・・3,000~10,000円
- 会社関係・・・3,000~10,000円
20代の友人関係であれば、3,000~5,000円程度でもOK。
お供え物も用意する場合は、香典を少なめに包んでバランスをとることもあります。
法要後の会食に参加する場合は、お食事代も含めて多めに包みましょう。
香典袋・表書き
香典袋の水引きは白黒の結び切りを選びます。
表書きは薄墨で。『御仏前』『御佛前』『御供物代』『御提灯代』など。
四十九日を過ぎているので『御霊前』は使いません。
中袋にはサインペンなどで濃く読みやすい字で。表に旧字体で金額を、裏に住所氏名を書きます。
香典に包むお札について
香典に包むお札は、新札でないものを使います。
お通夜やお葬式お違い、初盆は参列することが予測できるので、新札しか手元にないということはないでしょう。
万が一、新札しか持っていない場合は崩すか折り目を付けるなどしてから包みます。
新札は使わないと言っても、ボロボロすぎるものは失礼になりますので注意してください。
お札の向きは裏向きが一般的。上下表裏がバラバラにならないように揃えて入れましょう。
お供え物の選び方
香典の他に持参するお供え物の選び方をご紹介します。
白提灯
初盆には白提灯を飾るので、お供え物として白提灯を送る風習があります。
しかし、お宅によっては飾る場所がない可能性があるので、ご遺族さんに確認しましょう。
親しい身内以外は、香典として提灯代を包み、他にお供え物を持参することが一般的です。
線香・ロウソク
線香やロウソクは基本的に劣化しませんし、この時期よく使うので、もらって困るということはありません。
定番のお供え物ですが、種類が豊富で、香りを変えて楽しむこともできます。
果物
お盆は8月の半ば。真夏の常温でも日持ちするものを選びましょう。
メロンや柑橘類などは日持ちがしますし、訪問客に振舞いやすいのでおすすめです。
お菓子やお茶
初盆はとくに訪問客が多い時期なので、お土産やお供え物も多く集まります。
すぐに食べきれるとは限らないので、日持ちするものや、お客さんに振舞ったり配ったりできるように小分けになったものが良いでしょう。
夏なのでゼリーも定番。
お盆に帰省する場合などは、お土産とお供え物を一緒にして選んでも構いません。
お花
お花を供える場合は、白を基調としたお供え花が無難。
最近ではプリザーブドフラワーの仏花あり、お仏壇がなかったり小さかったりするお宅に人気です。
初盆法要に参列するときの服装
案内状に「平服でお越しください」と書かれているケースが多く、お通夜やお葬式のときのような喪服でなくても構いません。
平服といっても普段着やカジュアルな服でもいいというわけではなく、暗めの清潔感のある服装が好まれます。
グレーのジャケットやチノパン、ストライプのスーツなどもOK。
主催者よりも堅い服装にならないように注意しましょう。
初盆法要に出席できないときはどうする?
初盆法要にやむを得ず出席できない場合もあるかも知れません。
その場合は、帰省したタイミングや行けるタイミングでお線香をあげに伺うと歓迎してもらえるでしょう。
その際は、香典やお供え物を持参し、出席できなかったお詫びを伝えるとスマート。
遠方のため、それもなかなか叶わない場合は、香典やお供え物をを郵送しても構いません。現金を送る場合は必ず現金書留を利用しましょう。
さいごに
初盆法要に参列する際のマナーやお供え物についてご紹介してきました。
お通夜やお葬式のときと共通する点も多いですが、初盆のときだけのマナーもあるので、混同しないようにしっかり覚えておきたいですね。
故人の初めての里帰り。みなさんで盛大にお迎えしましょう。